2025年9月25日(木)トンボが沢山飛ぶ秋空のなか、埼玉県の弓削多醤油 醤遊王国本店様(蔵と販売店併設)にお邪魔しました。
大正12年創業で2023年で100年を迎えられた老舗の醤油蔵で、今もなお「木桶仕込み」という昔ながらの製法を守り続けている数少ない蔵のひとつです。
敷地に足を踏み入れた瞬間から、醤油の香ばしい香りがふわっと漂ってきて、思わず深呼吸しました!
見学では、4代目の弓削多代表より蔵の中を案内いただきまして
大きな木桶や、発酵のために住み着いている麹菌や酵母について丁寧に説明していただきました。
普段、何気なく使っている醤油ですが、その一滴の裏には「自然の力」と「職人さんの手間と時間」があるのだと実感。
特に、木桶の中でじっくり発酵を続ける様子を間近で見ると、まるで生き物と対話しているようで感動しました。
蔵を見学した後は、併設の直売所へ。
そこには定番の濃口醤油はもちろん、だし入り醤油やドレッシング、さらには醤油を使ったスイーツまで揃っていて、見ているだけでもワクワクします。
私はシンプルな「木桶仕込み醤油」と「だし醤油」を購入しましたが、帰宅して卵かけごはんにかけてみると、香りの豊かさと味の深さに驚きました。
いつもの料理が、ぐっと上品で滋味深い味わいに変わるんです。
また、スタッフの方から「木桶仕込みは時間も手間もかかりますが、だからこそ醤油本来の香りと旨味が生きるんです」というお話を伺い、ますますファンになりました。
機械化が進む現代において、こうして昔ながらの製法を守り続けていることは本当に貴重で、地域の文化や食の伝統を支えているのだと思います。
今回の訪問を通して、醤油という身近な調味料が、ただの“味付けのための液体”ではなく、歴史と自然、そして人の想いが詰まった「発酵の恵み」だと改めて感じました。
食に興味がある方はもちろん、ちょっとした日帰り旅行の目的地としてもおすすめです。
蔵の雰囲気や醤油の香りを五感で体験すると、きっと食卓での醤油の存在が、今まで以上に特別なものになると思います。
文 スタッフ石田